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業務遂行性・業務起因性

[ 労働保険関連用語 ] 2015年11月11日

労災保険法において、業務災害に関する保険給付は、「業務上」の負傷、疾病、障害又は死亡に関する保険給付をいいますが、「業務上」であることを認定する際に大きく2つの要件があります。

1つ目は「業務遂行性」です。
業務遂行性とは、被災労働者(=ケガをした労働者)が労働契約に基づいて事業主の支配下にある状態のことをいいます。
労働者が事業場内で仕事に従事している場合はもちろん、休憩時間中で業務に従事していない場合でも事業場内で行動している場合は、事業主の支配下かつ管理下にあると認めらます。
また、出張や運送・配達等の外出作業中など、事業主の管理下をはなれて業務に従事している場合であっても、事業主の支配下にあることに変わりはなく、業務遂行性は認められます。

2つ目は「業務起因性」です。
業務起因性とは、負傷や疾病が業務に起因して生じたものであることをいいます。
よく問題となる案件として、過労死や心疾患等の疾病と業務との関連性が挙げられます。
これらの疾病と業務との関連性を考えるにあたっては、労働者の労働時間や業務の性質、治療を受ける機会の有無、上司との相談等により軽微な業務に転換することが可能であったか等の事情を考慮するのに加えて、労働者の日頃の習慣、体質、性格等の個人的素因も加味して判断することになります。
例えば、労働者が疾病を発症する前に長時間の残業をしていた場合や、日勤や夜勤の交替制といった不規則な勤務形態であった場合などは業務との関連性がより認められやすくなると考えられます。

また、「腰痛」に関しても考慮すべきことがあります。腰痛を発症した労働者が入社以前より持病として腰痛を患われていた場合、業務との関連性は認められないと考えられます。この場合は業務に従事しているかどうかは関係なく、労働者の個人的要因として腰痛を発症したと考えられるからであります。
一方で、当該労働者が重量物を取り扱う業務等に従事して身体に過度に負担をかけた結果、腰痛を発症した場合などにおきましては業務との関連性が認められる場合があります。

※このページは2015年11月11日時点の情報を元に執筆されています。最新の情報とは異なる場合もございますので、あらかじめご了承ください。

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